フジコ・ヘミング

最近ラ・カンパネラを練習している(例によって人に聞かせられる気がしないが)。
それでフジコ・ヘミングのCDを聞いてみたのだけれど、これがおもしろかった。僕は最初にPIANO100のCDの演奏を聴いてラ・カンパネラというのは何よりもスケール感による格好よさが売りの曲だと思っていたので、フジコ・ヘミングの感情を編み上げたような演奏はむしろちょっとショックだった。

ピアノの先生から舞台がハンガリーなんだから寒いんだよ、鐘の音が石畳に反射してるんだよ、だから小さくても芯のある音が必要なんだよ、と言われた。僕の文だとうまく伝えられないのが悔しいのだけれど、この先生はこういう感覚的なことを伝えるのが本当にうまいと思う。